iPS細胞・がん&心臓病治療の最前線とは?iPS細胞研究所金子新 准教授 山下潤
iPS細胞研究所 金子新 准教授 山下潤教授 14:42
玉川:よろしくおねがいします。iPS細胞特集第二弾、
今日は、そもそもiPS細胞のがんや心臓病への臨床応用はどこまで進んでいるのだろうか
羽鳥:気になりますね。
玉川:前回、山中先生のインタビューをさせて頂いた中で、がんや心不全とかそういうものが、
まもなく臨床試験に入ってくると思うよ。という風な話をされていたと。
この話を聞くとですね、じゃあ具体的にどこまで進んでいるのか知りたくなります。
玉川:さらに取材を京都大学でしまして、お二人、がんと心臓病に関して、
最先端研究をされているお二人に、話を伺っています。VTR
山中:がんでありますとか、心不全とか、間もなく臨床試験に入ってくると思うんですよ。
ナレーター:iPS細胞の臨床応用が、着実に進んでいる事を強調する、山中伸弥教授。
では、がんや心臓病への臨床応用は、具体的にどこまで進んでいるのでしょうか。
金子:遺伝子を導入して、そこで、ある「がん」を狙うようになったリンパ球を、
もう一度患者さんに戻すと、非常に効く、と。
ナレーター:私たちは、iPS細胞のがんへの臨床応用を研究している、金子新准教授のもとを尋ねました。
iPS細胞でがんを治療。
金子:こちらです。どうぞどうぞ。
玉川:はい、失礼します。
これってスーツの上からで大丈夫ですかね?
金子:そうですね、はい、上からで。
玉川:こちらは何ですか?
金子:こちらはですね、iPS細胞あるいは、iPS細胞から作った分化細胞ですね、
玉川:今こうやって作業されているのは、これどういう作業?
金子:これはですね、iPS細胞を培養する為に、iPS細胞に指示する細胞を調整している所になります。
玉川:じゃあ、あの中に細胞が入ってるんですか?
金子:そうですね、はい。
玉川:先生、これはどういう絵ですか?
金子:これ今、かたまりがいくつか見えるかと思うんですけど、これがTリンパ球
玉川:あ~、はいはい。
ナレーター:画面に映っているのが、がんを攻撃する主役となる細胞、Tリンパ球です。
それでは、iPS細胞でがんを治療する仕組みとは、どのようなものなのでしょうか。
金子:iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作って、それを治療に応用するという事を研究しています。
Tリンパって色んな種類があるんですけど、我々が今よく使っているのが、殺し屋という意味でキラー、
キラーTリンパ球といわれる細胞です。
ナレーター:リンパ球は大きく分けて4種類あり、その一つがTリンパ球です。
金子准教授が注目したのは、このTリンパ球の中でがんを攻撃する働きがある、キラーTリンパ球。
このキラーTリンパ球を体内から取り出し、iPS細胞で培養し、増やして体内に戻すことで、
今迄より、多くのがん細胞を破壊することが出来るのです。
さらに、これ以外のTリンパ球についても、がん細胞を攻撃出来る様にする方法があると、金子准教授は言います。
金子:実際にですね、患者さんの体から、色んなものを狙うTリンパ球が体の中にいるんですけれども、
まずはある程度、数だけごそっと取ってきて、そこに外から「このがんを狙いなさい」という
教育をするんですね、遺伝子を導入して、そしてそこで、あるがんを狙うようになったリンパ球を、
もう一度患者さんに戻すと、非常に効くと、がんの種類にもよるんですけど、
非常に効くという事が、わかってきました。
ナレーター:がん細胞は、元々自分自身の細胞なので、体外から入ってきた異物と比べ、違いが少なく、
Tリンパ球が、がん細胞だと認識しづらいのが問題です。金子准教授の研究では、
このTリンパ球に、CAR(カー)と呼ばれる遺伝子を加えます。すると、Tリンパ球はがん細胞を認識出来る様になり、
玉川:先生が今目指してる、対象となるがんというのは、これはどういうがんになるんですか?
金子:代表的なのは、皮膚がんの悪性黒色腫というようなもの。それから、肺がんとですよね。
玉川:はいはい。白血病についてはどうなんですか?
金子:白血病はですね、CARによる治療で標的分子が良いのが定まれば、効果を示しそうだというのが、
わかってきています。あくまでiPS細胞から作るT細胞っていうのは、プラットホームですので、
そこにどういう武器を持たせるかで、色んな方法が対応できると思います。
玉川:逆にいうと、iPS細胞を使えば、色んながんに対して攻撃できる、そういうT細胞を
作り得るということになるんですか?
金子:はい、そうですね。そういう可能性が非常に高いと思っております。
ナレーター:今後研究が進めば、対象となるがんの種類が増えるという、金子准教授。
それでは、どの程度効果を発揮するのでしょうか。
玉川:どれぐらいの効果があるものなんですか、これは?
金子:寛解率が9割近く、9割前後ですね。
ナレーター:iPS細胞の臨床応用によるがん治療、そこには、驚きの効果がありました。
iPS細胞研究所の金子准教授が進めているのは、iPS細胞によるがん治療です。
金子:臨床試験を見る限りは、白血病なんかの特殊ながんですけど、がんの種類によっては
寛解率っていうんですか、寛解率が9割近く、9割前後ですね達成する事が出来る。
ナレーター:寛解とは、病状が落ち着き、臨床的に問題が無い程度にまで治った状態の事を言います。
実際に動物実験では、体内に移植したがん細胞を攻撃し、がんの進行を遅らせる効果があることが確認されています。
金子:そしてもう一つ、iPS細胞から作った場合に、非常にいいこと利点として、
リンパ球って、体の中にあるリンパ球っていうのは、がん細胞と戦っていると、弱っていく疲弊していくという事が
言われています。そういう弱っている、疲弊している状態を1回iPS細胞にしてやる事によって、リセット出来るんです。
玉川:なるほど。古い細胞じゃなくて、どんどん新しい細胞が出来るっていうiPSの特徴で。
金子:そうですね。もっと効果を上げられるのではないかと、いうふうに思ってますね。
玉川:これいつぐらいにこの、臨床に入れる感じなんですか?
金子:そうですね、目標としては3年前後で、何らかの形でまず、患者さんにこの治療を受けて頂いて。
玉川:いわゆる第一相の臨床試験ということですかね
金子:そういったところを目標として掲げています。
玉川:なるほど。
金子:第三相までの、今までのようなフルパッケージではなくて、途中の所で「仮免許を下さい」と申請をして、
仮免許をもらえば、そこから患者さんに実際に市販薬として。
玉川:それで仮免許が出て、4年後、5年後ぐらいには、とりあえず仮免許で一般の人にも使える様になっていく。
金子:そのあたりを目標にしたいですね。
ナレーション:iPS細胞で心臓病を治療。
玉川:心臓病なんですけども、心臓病に対して、iPS細胞の研究っていうのは、今どういう風な形で、
金子:そうですね、心臓の領域っていうのは、おそらくiPS細胞の研究の中でも、比較的進んでいる領域でして、
心臓の病気は、最終的には心臓が動かなくなって、所謂心不全という状態になって、心臓移植をしないともう治療が出来ない。
心臓移植は実際に行われていますけれども、年間せいぜい、30とか50とかぐらいで、やっぱり実際、
まったく数が足りていない訳ですよね。そういう方に対しての、心臓の再生治療というのをiPS細胞を使ってやろう、というのは
本当に日本全国で、盛んに行われていまして、かなり、もう実は臨床応用に近いところになっています。
玉川:それは、どうするんですか?まさか心臓1個を再生するわけではないですよね?
金子:ないですね、はい。ですから、そこは色々アプローチがあるんですけれども、心臓の筋肉そのものですね
心筋細胞そのものを誘導して、それを単に注射みたいに移植しようということから、もう少し塊にして、
心臓の塊にして移植しようとか、あとシート状のものにして移植しようとか、
我々はもっとシート状のものを重ねてですね、ちょっと分厚い組織に近いものを作って、
そういうものを移植しようというのを考えています。
玉川:移植というのは、これは貼るんですか?
金子:我々の場合は、外から貼るという形になりますね。
ナレーション:山下教授の研究では、iPS細胞から作成した、心臓の筋肉細胞や血管細胞などを混ぜ、
シート状にし重ね、心臓の動きが悪くなった部分に貼り付けます。こちらは、実際の心筋シートの映像です。
5枚重ねた心筋シートは、直径4センチ、厚さ0.2ミリ程になります。映像を見てみると、
心臓の筋肉に貼り付けた、心筋シートが拍動している事がわかります。
では、iPS細胞を使った治療法で、心臓病はどのぐらい回復するのでしょうか。
玉川:どの程度まで回復する、というイメージなんですか?
金子:心筋梗塞を起こす前に近い形、まで戻る場合もあります。
ナレーション:iPS細胞から作成した、心臓の筋肉細胞などによる心筋シートを心不全の治療に、
どの程度効果があるのでしょうか。
玉川:どの程度まで回復する、というイメージなんですか?
金子:はい、動物実験でいくとですね、ちょっとモデルが違うので、正確に本当に戻るとは言えませんけれど、
我々の実験結果からいくとかなり本当に、心筋梗塞を起こす前に近い形まで戻る場合もあります。
玉川:所謂心臓というのは筋肉で出来ている訳ではなくて、もちろん血管もあれば、神経もあるわけですよね。
そういうふうなものを単なる、所謂心筋のシートで全部誘導できるんですか?
金子:そうですね、血管に関しては、実は心筋から血管へ誘導するような物質が分泌されていてですね。
玉川:心筋自体が分泌している?
金子:心筋自体が分泌しているんですね。だから、心筋の細胞を移植することによって、
それが血管を作るものを分泌して、それによって自前の方の血管が出来てくる。自前の血管が増えるという作用はあります。
ナレーション:心筋細胞は血管を新たに作る働きがある、タンパク質を分泌しています。
この分泌作用により、iPS細胞で血管を作らなくても、心筋細胞が自ら血管を作ってくれるのです。
玉川:心臓の病気というと、筋肉の病気だけじゃなくて、多分一番多いのが冠動脈ですよね、
心臓の筋肉自体に血液を送る、大事な太い血管、これは例えば心筋梗塞とか狭心症を再生でという事はどうなんですか?
金子:そうですね、太い血管そのものを再生するというのは、少し難しいというか違うかもしれないんですけれども、
自前の心臓の中に、毛細血管網みたいなものを増やしておく、というのは一つのいい方法である可能性はありますね。
モルモットはそういう血管がいっぱい発達しているので、太い血管を縛っても心筋梗塞にならないんですよね。
玉川:ええ!?そうなんですか。
金子:そうです。ですから、それみたいな形に人の心臓をあらかじめすることが出来れば、梗塞、
今まで起こった梗塞で亡くなるということは、例えば減らせるとかね、それはまだまだ実験段階、これからの話ですけれども
玉川:今臨床としては、それはどれぐらいの成果になっているんですか?
金子:臨床応用、人への応用というのはまだ出来ていませんけれども、動物実験等々では有効性は確認されてきていて、
今の所、人への1例目は、大体2年後ぐらいにしたい、というぐらいのスパンで考えています。
羽鳥:えー、2年!?
高木:すごい、2年なんてあっという間。
玉川:がんの方は3年、心臓の方はもっと進んでいて、2年。
玉川:というふうな進み具合なんですよ。
高木:病気のね、今現在、病気の方にとっては2年も3年も長い事なんでしょうけどねえ。
玉川:さっきの白血病の治療に関してのCARという遺伝子を導入する、そのCARという遺伝子を導入して、
白血病っていうのは、アメリカなんかではもう、iPSを使わないで行われているんですけど、
それも寛解率が凄く高い、というふうな事、なんですよね。iPSを使う事によって、それをもっと増やしてやる、
という事も出来るし、さっき言ったように、疲弊したものを、もう1回再生して、元気良くさせるという事も出来るし、
そういう所でiPSは使えるという事なんですけどね。
今日の結び。がんや心臓病への適用は、2年3年、目前と言ってもいいと思うんですよね。
玉川:だけど、腎不全とか糖尿病の研究についても、進んでいるというふうな事なので、今回はがんと心臓病だけだったんですけど、
こういうふうな病気に関しても、取材を続けていきたいなと、いうふうに思っています。
続けていきます。
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いきなりのコメント失礼します
癌について調べていましたらこちらのサイトにたどり着きました。この記事とは関係ないのですが直近の記事でしたのでこちらに質問させて下さい。西洋医学を否定されていますが、もし自身が癌にかかったら現在の標準治療は一切受けないという考えなのでしょうか?もしくは主に東洋医学で治療を行い西洋医学は補助的な位置として扱うという意味なんでしょうか?素朴な疑問です。記事も殆ど読めておりませんので理解が薄く迷惑な質問でしたらすみません。
コメントありがとうございます。
なぜ癌の三大治療(標準治療)はすべて間違いなのか?
http://true-health2.com/archives/2951
こちらをお読みくださいませ。